正夢、誤夢

対面し、

『田中専務の奥様が、購入したらしくて、なんだっけ、あの…ユメミール?』

『ユメナール。』

『そうそう、それ!
なに?あんたもちょっと気になってんじゃない!?』
ニヤニヤしながら佐奈に問う。


『あたしじゃなくて、由紀がね。早速注文したみたい。』

『あら!さすがあたしの友達!!ちゃっかりしてるわ~由紀ちゃん。今度借りようっと。』

『…あたしの友達だから。そしてちゃっかりしてるのはお母さんも一緒だからね。』

『佐奈ってば…ほんと冷たい。ぐすんぐすん。』

『ぐすん、て単語使うなよ。
それにこれは愛のある突っ込みだからね。ボケをそのままになんて出来ないから。』





母美佐子と佐奈の友達の由紀は、仲が良い。もともと美佐子は年齢のわりに若々しい。そして由紀は年齢のわりにキャピキャピしてない。若干のブリッコも、最近ではもはや佐奈の中ではネタ化してきている。


『ごちそうさまー』

『片付けくらいお母さんがやるから、あんたは宿題やってさっさと寝な。』

『んだね。じゃ、あとよろしく。』

『あいよー』



言われた通り、佐奈はこの日早めに寝た。


最近、夢を見ない。

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