正夢、誤夢
『…はぁ~。』

『むっ、何さ!!またお得意の酷評ですか?今度は何が気に入らないのかね?
さぁさぁこの由紀様に申してみよ』

ニヤニヤ。

(全くこの子は、)

佐奈が口を開く。

『まず感心って何だよ、感心って。あんたはどこぞのジャーナリストか。
あたしも昨日見てたけどさ、そもそも夢ってのは睡眠の付随品みたいなもので。疲れたから眠る、その眠りの中でしばしば夢を見る、その夢がごくまれに自分にとって都合がいいものである時もある。そうゆうモンじゃん?

だから、夢を見るために眠るってのは、何か違う気がするし、それを自分にとって都合のいいようにねじ曲げるなんて…あたしは何か嫌だなぁ~。』



チッチッチ

由紀が古典的なリアクションをとりながら、佐奈の意見に食いついてきた。


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