だからこそ


私たちは互いに見つめあい黙っていた


しばらくすると


「ゆ……い……?」


誠の小さな声が聞こえた

私はハッとして


「今社長は会議中ですので、用があるなら後でまた来てください」

と目を合わさずに早口で話した


「ゆい…?」

そう言いながら誠は私に近づいて来た


私は焦って後ろへと下がったが、すぐに誠に捕まった



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