キミ色に染められて

これ、と写真の部分を指差した。


そこには長い髪を綺麗に束ねた、どこか見慣れたような顔の女性が…。


『あの…。リンさん…もしかしてですが…』


「母親」


見慣れたよりも、目の前の人物に目元がそっくりだった。


俺は全てを理解した。どうして学校を行かなくても文句をいわれないか。


写真の下に理事長と書かれていたから。




< 116 / 150 >

この作品をシェア

pagetop