今度はちゃんと愛してね?


クルクルとペンを指の上で躍らせる。


窓の外をのぞくと、空が黒い雲で覆われていた。




なんとなく、
すごくいやな予感がする。


「やっぱり、先輩また居るし。」


放送準備室の扉は閉じていたはず・・・なのに、






「え、どうして・・・?」


「ん~…なんか暇で。先輩いるかなーって思って」


笑顔で私のほうに一歩一歩近づいてくる。


"暇で"か。


「いーな、暇とか。」

ボソッと本音がこぼれてしまった。


本当は、もう限界なのかもしれない。



毎日の塾も、
毎日の仕事も、
なにもかも、が。



< 21 / 34 >

この作品をシェア

pagetop