今度はちゃんと愛してね?
「・・・・・・ふぅ…」
大きなため息をついて、
天井に向かって仰向いた。
右手を、額に乗せる。
そして静かに、目を閉じた。
よみがえるのは、
あなたと付き合う前の日々ばかり。
どうやっても、付き合っているひびなんて思い浮かばない。
それぐらいなもんみたい。
私たちの関係って。
デートだってしてないし、
キスだってしてないし。
恋人らしいことなんてひとつもしてない。
私たちって…
「本当に付き合ってたのかさえ危ういよね」
私は考えることをやめて、
教室を後にした――――――