今度はちゃんと愛してね?
集め終わった頃にはもう、外は真っ暗になっていた。
でも、机の上には集めたばかりのまだ目を通していない書類の山。
仕方ないか。半分だけ持って帰ろ。
残りはまた明日でいっか。
ずっしりと重くなったスクールバッグを片手に廊下を歩いていく。
窓から見える校庭のライトは、もう消えていた。
人気(ひとけ)のない学校って、なんだか気味が悪い。
少し早足になりながら昇降口に急いだ。
暗いところは、別に嫌いじゃない。
でも、こういうところの人のいない中での暗さは、
今にも何かが襲いかかってきたり、
いるはずない何かに声をかけられたりしそうで、怖い。
「あの…」
そう、たとえばこんな風に。