現実アクションゲーム
「ある。この世界に、復活草と言う回復薬が一つだけある。それを飲めば生き返る」


「どうやって手に入れるんだ!」


つい怒鳴ってしまう蓮。


生き返るのか……生き返るのか!


「今、俺が持ってる」


「何だと……」


また、何か苦労しなければならないのかと思った。


二葉の為なら、どんな難関ステージもクリアしに行こうと思っていたが……


じゃあ、すぐにでも生き返るじゃねぇか……!


「くれ!早く出せ!」


「クリアしたら、渡してやる」


その言葉に、怒りがこみ上げる。


「ふざけんな!騙すつもりじゃねぇだろうな!」


「そんなことはしない。約束は守る」


「信用できねぇ!」


「落ち着け、蓮。今すぐ、二葉を生き返らせたとする。それで、戦闘もろくにできない素人の女に一体何ができる?」


「え?」


「よく考えろ。復活草は、1個しかない。どうしても女を生かしたいなら、クリアしてから生き返らせた方が、絶対安全だ」


言われてみれば、そうだ。


拓馬はデタラメに強い。それに比べて蓮は遥かに弱いが、一応武道をやっている。それより劣る、二葉の戦闘能力……


「どうしても信用できないなら、持っていろ」


拓馬はそう言うと、金色の草を蓮に放った。


おそらく、これが復活草だろう。


蓮は大事そうに受け取ると、ポケットにしまった。


「ありがとう」


蓮は素直に礼を言った。


やっぱり、コイツが敵だというのは、考えにくい……
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