現実アクションゲーム
「どうだ、答えは出たか?」


そのとき、拓馬が聞いてきた。


「あぁ。ありがとう」


蓮は礼を言った。


愛する者を疑うなんて、誰がすると言うのか。


拓馬に指摘されなければ、わからなかった。


「お前が俺を疑うのは勝手だ。だが、生きたければ信じろ。それしか言えない」


今は正直、あまり拓馬を疑っていなかった。


それよりも、二葉で頭がいっぱいになっていた。


敵を背負っていると思うと、なんだか変な気分になった。


……いや、まだ二葉が敵と決まったわけではない。


答えは、クリアしてからだ。


どっちにしても、拓馬を信じるしかなかった。


俺がCGだと言うことは確定している。クリアすると、消えてしまうだろう。


それでも生きる可能性があるなら、「俺がそうはさせない」と言っていた拓馬を信じるしかない。
< 123 / 132 >

この作品をシェア

pagetop