現実アクションゲーム
叫び、両手で自分の髪の毛をクシャクシャと掻き毟る蓮。


「わかってんだよ、そんなこたぁ!じゃあ、どうすんだよ!何か、方法でもあんのかよ!」


声が枯れそうなくらいに怒鳴ってしまう蓮。


「怒鳴らないでよ……」


「くそ……くそ!」


自分のヒザを何度も殴る蓮。


チラッと、後ろを振り返った。


ガイコツがゆっくりとレンガを渡ってきている。もう、すぐそこ。


「うわぁああ!」


蓮は叫びながら、次のレンガ目掛けて勢いよくジャンプした。


半分、気が気でない状態だった。


「ああああぁ!」


グッと歯をくいしばる蓮。


頭の中が、真っ白だ。


届く……届く……届く!


滞空時間が、やたらと長く感じた。


ダン!


レンガに着地する蓮。


ギリギリ届いた……しかも、崩れない……!


「二葉!大丈夫だ、渡れる!崩れねぇ!」


蓮はすぐに振り返り、二葉に笑顔で叫んだ。


「ダメだよ、蓮君……私……渡れない……」


泣きながら、その場に崩れる二葉。


もはや、見る限り諦めた様子だ。


「何でだよ、渡れるっつってんだろ!」


何を言っても意味がない……そんな気がした。


そのとき、ガイコツが二葉の目の前に到着した。


「おい二葉、ガイコツだ!早く来い、死ぬぞ!」
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