現実アクションゲーム
「フー……」


蓮から安堵の息が漏れる。


二葉はと言うと、まだ震えている。無理もない。


サクサク渡ってはいたが、毎回レンガに乗る度に、恐怖していたに違いない。


「ちょっと、ここで休まねぇ?」


蓮が二葉を気遣って言う。蓮自身も、少し休みたかった。


「うん、いいよ」


二葉は体を起こすと、座った。蓮も、あぐらをかいて座る。


「……」


しばらく、沈黙が走る。互いに、精神を落ち着かせている。


「ねぇ、蓮君」


突然、二葉が口を開いた。


「何だよ?」


「ここ……どこだろうね」


「さぁ……俺が知るかよ」


「健二君ってさ……友達だったの?」


その言葉と同時に、健二の最後を思い出す蓮。


「……いや、ここで出会った。ちょっとしか喋ってねぇけど、別に悪い奴じゃなかったな……」


「そうなんだ……」


……俺は、あいつの名前すら呼んだことなかった。


最初は、どうでもいいと思ってた。今思うと、少し後悔する。


蓮はキョロキョロすると、頭上に目がいった。


二葉、蓮、共にHP50。
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