現実アクションゲーム

「落ち着け、お前ら！考えるぞ！この絶望状態を切り抜けるには、考えるしかねぇ！」


一人の男がそう叫んだ後、蓮を見た。


「な、何だよ？」


蓮が怯えて言う。


「お前ら、名前は？」


「俺は蓮だ。こいつは、二葉。それが、どうしたんだよ？」


「俺は直樹」


直樹は２０代前半くらいで、金髪のワルガキそうな顔立ちをしている。


「蓮、二葉。俺たちと一緒にクリアしよう。人間同士がいがみ合っても、仕方ねぇ。これからよろしくな」


「そんな呑気なこと言ってる場合じゃねぇだろ！状況を考えろ！」


蓮が苛立ち、叫んだ。


「状況を考えて言ってるつもりだよ。危機が迫ったとき、『危ねぇ、避けろ、お前！』で、伝わるか？誰に言ってんのか、わかんねぇだろ」


確かに、言われてみればそうだ。


見た目と違って、意外に頭が働くな、こいつ……


「お前らも、自己紹介してくれ」


直樹の言葉に、次々に口を開いた。


「僕は、守。よろしく」


守は大人しそうな黒の長髪で、オタクっぽい服装をしている。年は、２０代後半だろうか。守はそれほど怯えた様子もなく、直樹よりも冷静に見える。


どちらかと言うとこの状況の脱出方法を考えていると言った感じだ。


「私は、渚……」


渚は金髪のロングで、一見気の強そうな女の子だが、この状況に一番怯えているように見える。年は、２０歳にもなっていないような顔立ちだ。