現実アクションゲーム
「お前が勝手に毒にかかったんだからよ、お前だけ勝手に毒消し草取りにいきゃよかったんじゃねぇのかよ!」


「おい、直樹!」


「うるせぇ、お前もだ、蓮!」


今度は蓮に剣を向ける直樹。


「お前が二葉に続いて入らなきゃ、こんなことにはならなかったんじゃねぇのか!」


その直樹の言葉に、蓮は苛立ちながら怒鳴った。


「結果論ばっか述べて人のせいにしてんじゃねぇよ!俺らに続いて入ったのは直樹、お前自身だろうが!そんなに嫌だったらお前だけ外で待てばよかったんじゃねぇのかよ!」


「バカヤロー、俺一人で外で待っててガイコツの野郎にでも遭遇したらどうしてくれんだよ!」


「は?」


「お前らみてぇな捨て駒がいねぇと、俺が死ぬ確率が上がっちまうだろうが!」


その直樹の言葉に、蓮と二葉の表情が曇る。


「何て言った、今……」


怒りに震える声で蓮が呟く。


「お前らはな、俺の盾になってりゃいいんだよ!」


「こいつ……」


蓮も剣を抜くと、直樹に構えた。


「おい、答えろ。渚に足をつかまれたとき……」


「ハハハ。あんなクソ女に道連れにされてたまるかっつーんだよ!」


その直樹の返答に、蓮は直樹に大きく剣を振った。


キン!


それを、直樹が剣で受け止める。


「この偽善者が!」


「バカヤロー、生き残るために利用するのが当たり前だろうが!だいたい、さっき会ったばっかで仲間気取りか?ふざけんな!」
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