現実アクションゲーム
「蓮君……やっぱり、あのアナウンスの条件……」


「それ以上言うな」


「だって」


「そんなことはわかってんだよ!」


「違うの」


その二葉の声に、蓮の動きが止まる。


「え?違うって、どういうことだよ?」


「あのアナウンスってさ……本当に、二人殺してくださいって言ったの?」


「……え?」


「直樹君が勝手に解釈しただけだよね」


「それは……」


そう言われれば、そうだ。


「だって、おかしくない?『この土地から』って……土地だなんて、言わないよ」


「じゃあ……二葉、他に何か思いつくのかよ?」


「蓮君、アナウンスの言葉、覚えてる?」


「確か……脱出したければ、このと……から二人……てください」


「脱出したければ、二個のトビラから二人同時に出てください」


「……え?」


その二葉の言葉に、思わず全身に鳥肌が走る蓮。


まさか……


「やってみよう、二葉!」


慌ててトビラに駆け寄る蓮。二葉も、反対側のトビラの前に行く。


「せーので開けるぞ、二葉!」


「わかった!」


グッとドアノブを握る二人。


「せーの!」


蓮の号令と共に、二人はトビラを開けて進んでみた。
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