現実アクションゲーム
「行く方法……知ってるのか?」


「あぁ」


「協力はしねぇ。だけど、教えろ。お前を助けてる時間はねぇ」


「……じゃあ、こうしよう。今から、俺とお前が戦う。俺に勝てば、すぐに城へ行く方法を教えてやる。だが負けた場合、俺に協力しろ」


「……は?」


「安心しろ。俺に負けても、協力した後は城に行く方法をちゃんと教えてやる」


「お前を倒したら、教えるんだな?」


「あぁ。だが、お前も約束を守れ」


蓮は剣を抜くと、グッと構えた。


「わかった」


その蓮の言葉に、拓馬も剣を抜いた。


「拓馬、その前に一つ聞く」


「何だ?」


「もし、お前が俺に殺されたらどうすんだよ?」


「大丈夫だ。お前は一発も俺に剣を当てれない。俺は手加減するから、お前は死なない」


「……お前、正気か?どんだけ強いつもりなんだよ?」


「いいから、かかってこい」


その拓馬の言葉に、蓮は拓馬に切りかかった。


キン!キン!


「……」


少し手加減しながら、拓馬に切りかかる蓮。


まさか人生で、人に刃物で切りかかるなんて……直樹のときも含め、二回目だ。
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