SHINE and STAR

魔法を使おう

「────もういい。降参。さっさと教えやがれ魔女め」

シンディ「あれれー? そんな事言っていいとお思いかねキミは? はい、人に頼むときはどーする」

……なんと。
それはつまりごくフツーの頼み方をしろと言っているのか。
俺の場合は人並みのフツーが普通じゃなくなることを知ってて言っているのか。

「……っ、ああもう!────オネがイしマス、オシエてくだサイ……!」

……気色悪いとか思ってくれるな。人間が口にした言葉とは思えないこの響き、言っておくがわざとじゃねぇ。
俺は敬語や丁寧語といった口調が苦手、っつーかムリ。だからこんな発音がおかしくて何言ってんだか分かんねぇ言葉になってしまうのだ。

シンディ「ぷぷっ……発音・アクセントは0点、と」

こいつ、それを分かっていながらわざと俺に言わせやがる。本当にいやらしいヤツ。

「いいから! 教えてくれんなら早く! ったくもう────」
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