SHINE and STAR

アレイド「しゃーない、俺が言ってきてやる」

と、一向に進展しそうのない交渉を見兼ねたアレイドが宿主さんに加勢、もとい、交渉を交渉らしくせんと腰を上げた。

フィル「な、貴様が出る幕ではないわ！」

アレイド「るせぇよ野獣」

よって、宿主さんの表情は“やっと話の通じるヒトが現れた！”という安堵へと変わっていくのである。だけどもフィルの声はアレイドへの不満を含めてさらに拡声するのである。

シルク「────もう少し静かにしましょう、」

ぼそり、私の呟きはフィルの声に掻き消される。
こうして、図らずとも“私への注目に対する心配”は解消された、ということは気休めとして受け取っておこう。

アレイド「よし────」

フィル「ええい！　貴様は余計な口出しをするでない！」

「では────」

さて、交渉の方だけど、アレイドのおかげで進展があったようだ。
ただ、フィルの声だけはっきり聞こえるものの、アレイドと宿主さんの声はあまり聞き取れない……ものの、宿主さんの視線はアレイドの方しか向いておらず、つまりフィルは除け者。交渉は無事に済まされそうなのであった。

と言うより、成立したようだ。