SHINE and STAR
そこで一瞬会話が途切れる。
まぁ、私のその歯切れの悪い呼び方が気にくわなかったらしく、アレイドは詰まった声を出して、

アレイド「おいおい、そんな呼び方はねぇだろ?」

シルク「ひゃっ!?」

いきなり仰向けの私の目の前に現れたりする。

フィル「ハム、ボーンレスハム! ☆%~◇。!★……────」

ついでに、私の奇声に反応したのかフィルが謎の怪音を発したりもする。
あれで寝言ですか。

アレイド「もっと馴れ馴れしくしてくれたっていいじゃねぇか。そんな他人行儀だと俺拗ねちまうぞー」

シルク「ぅ────」

ひねくれたように言うけど実は冗談っぽく笑ってる気がして、私は“表情が固まった”。
他人行儀、と言うのも確かにそうだ。これから長い間共に歩いていく仲なのに、距離を置いているようでは失礼だ。でも“それは近すぎる”と思う。

アレイド「まぁ無理にとは言わないが、俺はもっとシルクと仲良くなりてぇな。そうだなー、礼儀とか気にすんなら俺に対しては“馴れ馴れしくする”ことが礼儀だと思ってくれよ。な?」

シルク「────ん」

そうは言っても。
とりあえず今だけは距離を置いてほしい今日この頃。

────アレイドは今、私の目の前に顔を配置させている。つまり、なんだろう、にらめっこみたいな。
私の平常心を軽く打ち砕いてくれそうなその距離、正に殺人的。私何だかよく分からない発作が起こって心筋梗塞に陥りそう……! たすけて。

アレイド「な?」

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