Grand Sky
第三章
「ちーあき!おはよ!」
校門をくぐり抜けるあたしに元気に手を振り向かって来る愛理。
「おはよ」
「もう二月だね!早いね~一年て!」
「そうだね」
「今日何の日だと思う?」
「知らん」
「もー千秋は相変わらず冷めてんね!」
「別に」
「今日はバレンタインデーだよ!!!」
「あーあったね」
「はい!これ!」
愛理はあたしに可愛く包装してある箱を渡して来た。
「えっ?男に渡すもんじゃねーの」
「今は友チョコってのもあるんだよ!ちゃんと手作りだからね!食べてね!」
「ありがと」
そうしてあたし達は下駄箱へついた。