Grand Sky


あたしはしばらくして教室へ戻った。皆帰る準備をしていた。

「千秋~!どうだった?」

戻るとすかさず愛理があたしの所に駆け寄って来たかと思うとニコニコしながら聞いてきた。

「別になんもない」

「何でよ~!教えてよ!」

「千秋帰るぞごめんね愛理ちゃん」

!?!?

あたしと愛理の会話に割って入って来たのは金髪男。

愛理は驚いて一瞬固まっていた。

「えっあっいいの!いいの!」

「帰るってどういう事」

するとこいつはでかい声で…
『彼女と帰るの当たり前じゃんー??』

そういうとニヤッとあたしに不適な笑みを向けた。

帰り支度をしてる皆の視線が一気にあたしに注がれあたしは一刻も早くここから逃げ出したかった。

………ムカツク

愛理や皆はそうとう驚いているようだった。

「じゃあたし帰るね!バイバイ千秋また明日!♪」

リズム良く言う愛理はあたしに向かってお決まりのピースサインをすると手をひらひらとさせ彼氏の元へと走って行った。

「じゃっ帰るか」

もうすでにあの愛理に見せていた笑顔は無く無愛想な顔に戻っていた。



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