Grand Sky
あたしが小学校六年の時父さんが自殺した。父さんは荒れた。酒、暴力、ついにはあたしに対してまで毎日毎日暴力を振るわれた。そして自殺する一週間前の日父さんの友達が家に来た。何度か会った事がある。
その人は入れ墨の仕事をしていた。
20代ぐらいで一見真面目そうな人でもTシャツから出ている腕を見ると可憐な龍が描かれていた。
「俺と千秋の左手の薬指の付け根に十字架†を入れてくれ」
「千秋ちゃんも!?」
「頼む」
近くに座りTVを見てるあたしの承諾も得ず父さんは勝手に話を進めた。