Grand Sky
「君名前は?」
―ビクッ
びっくりさせちゃったか
「木村千秋」
「何年生?」
「六年」
俺と同い年…っでタバコって…
ってか全然俺の顔見ないし…
でも少し低いけど声からして女か
まぁとりあえず注意…
「タバコ吸っちゃダメじゃん」
「…」
その子はタバコを投げた。
良かった良かった
でもそれより体から出てる部分に傷がいっぱい
上から見る限り口らへんが切れてる…
「その傷どうしたの?」
「さっきからうるせーな親んとこ戻れよ」
「親なんていないよ」
「…」
「父さんも母さんも殺されちゃったんだ」
「…」
「大好きだったんだ」
「千秋だって大好きだったし…」
俺と同じ…
その子の声は少し震えて寂しげに発された。