サクラ咲ケ
「なぁ、綾?」
「ん?」
今はいつもの帰り道。
綾は最近、バスケ部のマネージャーになった。
だから、一緒に登下校できる。
もちろん俺がならせた。
他の男にとられたりしたら困るからな。
「綾、なにがほしい?」
「アイス♪」
ち、違うっ!!
物だよ『物』!!!!
「あ~、ピアスほしい」
「ピアス?綾穴ないだろ?」
「うん」
「意味ねぇじゃん」
黙り込む綾。
「綾?」
「春もあけてるし、あたしもあけよっかなって……」
俺があけてるから?
可愛いなぁ………。
「わかったよ。でも、亜紀さんに許可とれよ?」
「うん!!!!あ、春♪」
「ん?」
俺の目を見つめる綾。
何だ………?
「春があけてねっ♪」
最高の笑顔を見せて、家に入っていった。
あ~可愛いなぁ…
じゃねぇだろ俺っ!!!!!!
ょしっ!!
ピアス買いにいくぞっ
それから、俺が街中を走り回ったのは言うまでもない。