メガネ男子に愛を捧ぐ
うわ、煙が目に染みるとかなに、何気に僕の人生史上初の体験なんですけど。
(なんてことを体験させてくれるんですかね君は。)
くそう、レンズなんて役に立たないじゃないか何のための眼鏡だと思ってるんだこういうときのための眼鏡だろう。
ああ涙で前が霞んで見えないや……。
なんてサンチマンタリスムに浸ってる場合じゃない。
…どうにかせねば。
緊急臨時脳内会議を強制終了させ、どうにか打開策(とまではいかないが、それに近いなにか)を思いついた僕は
目の前で凶器を差し出す彼女にあはは…と曖昧な笑顔を向けた。