メガネ男子に愛を捧ぐ



どーしたのーといちいち煩い水谷さんと、物質Xとを見比べて。



「…ハア」



ため息をつかずにはいられない。


こんなもの、どうやったらできるんですか。

いくら食物部とはいえど、ひとりですべてやるわけではないはずです。


必ず、調理実習のようにグループを作って─…。



「ため息ー? 幸せ逃げちゃうよー?」



いや、そのまさかかもしれませんね。



「このぶっt…いえ、マフィンは、水谷さんがひとりで作られたのですか?」



思いがけず、"ひとりで"という部分を強調してしまったことは仕方のないことだと思います。


< 52 / 55 >

この作品をシェア

pagetop