愛す
――『……仲間…』
その二つの写真たてを手にとり、机の引き出しの中へしまいリビングへ戻る。
「…桜がもう着くらしい。」
『そうなんだ。迎えに行かなきゃね。』
いつもコンビニの前までだったからマンションの場所を知らないだろうから――
「大丈夫だ。もう着く"ピーンポーン"
慎の言葉を遮るようにインターホンが鳴った。
『もう着いたんだね。』
玄関のオートロックを解除する。
オートロックを解除する時は無言でボタンを押すのが癖な私。
――「…張り切ってるみたいだな。」