愛す
「当たり前じゃないっ!」
さっき泣いたのが嘘だと思うくらい、テンションが高い桜。
『…わ、私、水着持ってないよ?』
――楽しそうだけど、海には行きたくない。
「買いに行こうよっ!」
『…わ、私、泳げないんだった!』
「慎に泳ぎ方、教えて貰ったら良いじゃんっ!」
……どうして慎になる…
『…お、溺れるかも知れないし!』
――泳げないなんて嘘。
泳げる。
「気にしない!気にしない!
刹那スタイル良いから、ビキニ似合うよぉー」
『…は、腹の肉やばいからっ!』
そう言い終えると私は自分のお腹を触った。