君へ贈る愛の歌
唯一の存在
「かっちゃん!?」
「おい!!」
「スマイル?大丈夫か!!」
バスケの試合をしていたかっちゃんが、終了間近に倒れた。
試合観戦をしていたあたしは、すぐさまかっちゃんに駆け寄る。
クラスメイトもみんな集まってきた。
崩れ落ちそうになったかっちゃんを受け止めれくれたのは、本田先輩だった。
「おい、お前大丈夫か?・・・熱いな。みゅう、保健室に運ぶぞ」
本田先輩がかっちゃんに触れた瞬間、顔を歪めた。
慌ててかっちゃんの額に自分の手をあてればかなり熱かった。
「荷物持ってすぐ行くから、本田先輩かっちゃんについてて!」
あたしじゃかっちゃんを運べないから、本田先輩にかっちゃんをお願いした。
あたしは教室にかっちゃんと自分の荷物を取りに帰る。
倒れちゃうほどの、高熱・・・。
朝は下がってたはずなのに。
どうしよう、かっちゃんに何かあったら。
どうしよう
どうしよう
一気に襲う不安を拭いたくて、走っちゃいけない廊下を走った。