君へ贈る愛の歌
『ん!?あれ、かっちゃんがいない!』
病室の前まで戻って聞こえてきたみゅうの声。
慌てちゃってかわいいな、みゅう。
『あ、みゅう起きた?心配かけてごめんね?』
『心配・・したよ。ごめんね、あたしのせいだ』
泣きそうな表情だ。
相当心配してくれてたんだ・・。
ごめんね、みゅう。
『みゅうの前で格好つけたかったんだよ。俺が悪い。そんな泣きそうな顔しないで、ほらおいで?』
腕を広げてみゅうを待つ。
さっき点滴はずしてもらえたおかげで抱きしめられる。
『かっちゃん!!』
『みゅうは泣き虫だなぁ。本当可愛いね?』
飛び込んできたみゅうは力いっぱい俺にしがみついてくる。
心配、かけてごめん。
『かっちゃんがいてくれるから、泣けるんだよ・・・。かっちゃん大好き』
『俺の方がみゅうのこと大好きだよ。みゅうの傍にいることが俺の幸せなんだからさ』
あんま、可愛いこと言うなって。
みゅうへの愛しさが溢れて、手を出さずにはいられなくなるんだから。
泣いて耳まで真っ赤のみゅう。
耳まで可愛くてつい食べたくなる。
『ひゃっ!?』
耳をパクリしちゃった。
『もう、かっちゃんのばか・・』
『あ、涙ひっこんだね?』
びっくりしたせいかみゅうの瞳から涙がひっこんだ。
反応のひとつひとつが俺のツボ。