Doctor〜鈍感なアイツ〜
そして、病院を出て少しした所でやっと有坂に追い付いて、あがった息のまま久美子は声を掛ける。



「ど…どうして逃げたの…?」


「………」



声を掛けても振り向かない。



「有坂君、答えて…」



するとやっと振り向いた
有坂は、こう言った。



「全て話すよ。ごめん」



二人は近くの公園へ向かう。



「あ…あの、有坂君…」


「ごめん。俺、嘘ついてた」


「本当は彼女いるんでしょ。さっき一緒にいた知り合いの医者に聞いたの」


「え…」


「彼女、三週間も意識が戻らないって…交通事故で」
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