Doctor〜鈍感なアイツ〜
2週間後。雅也のアメリカ行きが現実のものになり
今日は見送りの日。空港までは行けないので病院の前でとなった。

みんなが、それぞれ見送りの言葉を雅也に言っていたが
久美子は何だか沈んだ顔をしながら雅也に言う。



「やっぱり…アメリカ行っちゃうのかぁ…」



久美子がそう言うといつも通りの口調で雅也は言葉を返す。



「何だぁ?俺がいなくなるのが、そんなに淋しいのか?たった1年だぜ。久美子らしくないな」


「な、何でマシャがいなくなって淋しがるのよ。私は、ホッとしてるんだから」



強がりを言うと
雅也が少し俯きかげんで言う。



「そうですか。俺は久美子とケンカ出来なくなると思うと何か…」


「え…マシャ?」
< 72 / 74 >

この作品をシェア

pagetop