、ほんとは好きだよ…
私は急いで女子バスケ部の部室に戻って、光と直ちゃんに別々に帰る事をつげた。
二人とも快諾してくれ、光に至っては別れ際にウインクまでされた。
どうやら私が先ほど何しに行ったか予想がついていて、私が今から誰と帰るのかにも気付いているみたい……。






何はともあれ、私は大急ぎで新君の元へ戻った。

「ハっ、あ、あら……たく……ん。ハァっ。お待、たせ……。」

「優姫走ってきたの?別にゆっくりでよかったのに(笑)バカ。」

「バカって!せっかく待たせちゃ悪いと思って急いだのに……。」

「ん。ゴメンゴメン。ありがとな?じゃ帰ろ。」

「……ん。」

新君にそんな笑顔で『ありがとな』なんて言われると顔が赤くなる。
やだ……新君にばれてないよね?
こんな顔みられたら私の気持ちばれちゃうよ……それはだめだ。

「え~っと……あ、そ、そうだ!話!私に話したいことって何?」

帰り道、ちょっと気まずい雰囲気を紛らわそうと、新君に尋ねると、新君はちょっと困ったような顔をした。


……新君?
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