、ほんとは好きだよ…

「……そ、そうなんだ～。仲いいもんね！」

苦しい。でも、ここでは泣けないよ……。
私は精一杯涙をこらえて平然を装った。

「……でもさ、わかってるんだよ。直は、卓斗のことが好きなんだ。俺はずっと直をみてたから、わかるんだよね。」

「えっ……？」

直ちゃんが卓斗君を？
私は直ちゃんからそんな話を聞いたことがなかった。
……本当に？

「……だからさ、ほんと、直と付き合いたいとか思ってるわけじゃないんだよ。ただ、こんな話卓斗には出来ないし。……時々、どうしようもなく苦しいんだ。誰かに話しだけでも聞いて欲しくてさ。」

「……新君。」

「優姫には話し相手になって欲しくて……駄目かな？」