、ほんとは好きだよ…
「……私もやってみようかな?空手。」
「ハァ!?」
徹平はすごく驚いている。
「そんなに驚かなくても……。私今部活入ってないし。」
高校入学当初の私は積極性に欠けていたと思う。
部活等、見学すらしなかった。
ちなみに卓斗君、直ちゃんは中学同様バスケ部に所属していた。
「なんで、空手やるなんて……?」
「だって、強くなりたい。身体も心も。空手なら、強くなれる気がする。せめて、自分の事くらい自分で守れなくちゃ。」
「……お前は、俺が守ってやるからいいんだよ。……でも、」
徹平はしばらく考えて、言った。
「わかった。空手やりたいなら、俺が教えてやる。」