、ほんとは好きだよ…

「あ……。」

校門で人影をみつけた。

「……反町。」

「……卓斗君。」

「……話があるんだ。すぐ終わるから……彼方だっけ？ちょっと待っててあげてくれる？」

「……あぁ。」

そう徹平に断りをいれて、卓斗君は私を連れて行く。





「……空手部、入るんだって？芽衣ちゃんから聞いた。」

「……うん。私もちょっとは強くなりたいから。」

「……卓斗君、」
「ごめんな？」

ごめんなさい、そう言おうとしたら卓斗君に先に言われてしまった。

「……え？」

「正月、俺、嫉妬したんだ、あいつに。みっともないよな。俺らしくない。」

「そんな！いつまでもフラフラしてる私が悪いのに……。」