、ほんとは好きだよ…

勝負はバレンタイン

「ハッ!!」

「随分力強い型になったね!かっこいい~!」

「秋先輩……ありがとうございます。」

徹平とはあの日以来気まずいままで。

徹平はまた空手部を休みがちになっていた。
しかし私はどんどん空手にのめり込んでいた。

型の前に、いつも徹平がしていたように、目を閉じて意識を集中させる。

空手をしている時は余計な事を考えずにすんだし、終わった後には、自分の今までの悩みや考えをもっと単純に考え直すことができた。


心を強くする。
この点において空手は私の性にあっていたようだ。


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