、ほんとは好きだよ…
「……それならいいや。優姫、ちゃんと言ってくれてありがとう。やっと俺、前に進める気がする。」




そういって、優しい顔で私の涙を拭ってくれる。
あなたは海。
広くて、全てを包み込む優しさをもった人。
昔、思ったことがある。
卓斗に想われる子は幸せだって。

私はあなたに愛されて、幸せだった。

応えられなかったことが、あなたを傷つけてしまったことが何よりも辛い。




私を愛してくれてありがとう。




こうして、私は卓斗に自分の思いを告げ、別れた。
卓斗は、わかってくれた。
やっぱり、傷つけてしまったけれど………。
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