、ほんとは好きだよ…
卓斗は戸惑った様子をみせる。



「新は……あいつは優姫に、会わないと言ってる。本当は、優姫には秘密にしてくれと、俺のことは死んだと思ってもらっていい。そう言ってた。」

「な、なんで……?」

「昔とは事情が変わったんだ。……あいつは、もう歩けない。」



―優姫のことだから、今の俺をみる度に罪悪感に苛まれるだろ?
優姫がどうしてるか、元気にしてるか、ちゃんと笑っているかだけ、知りたかったんだ。
優姫の負担にだけはなりたくない。―


新君は卓斗にそういったらしい。
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