、ほんとは好きだよ…
「優姫、やっぱり少し変わったよな。」

その声に顔をあげると、徹平は微笑んでた。

「徹平が私に、強さを教えてくれたから。向き合うことが強さだって、言ってくれたから。」

あなたに出会えなければ、私はいつまでも守られるだけの存在だったかもしれない。

「俺も、優姫に会えて、少し変われた気がするんだ。」

「……え?」

「少しだけ、周りがみえるようになった。俺、前は他人のことなんてどうでもいいって、自分で壁作ってた。でもさ、優姫を好きになって、周りのこと、考えすぎるくらい考えるお前みてて、俺ももうちょっとちゃんと、人と向き合うべきだって、思ったんだ。」

< 245 / 313 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop