、ほんとは好きだよ…

再会。そして……



「……ここだ。新君がいる病院。」







……やっと。
やっと会える。新君に。
ずっと、会いたかった。
あの日から、二年以上の月日が経った。
私と新君の道が分かれた日。

あの時、新君のお母さんに何と言われても、離れなければよかったと何度後悔しただろう。
辛くて。悲しくて。

私はそれを乗り越えて。
だから今、ここに立てる。



「……大丈夫か?優姫。」

目を閉じる。
新君の顔を思い浮かべる。

記憶の中の新君は、いつだって私に笑いかけてる。




「……行こう。」

私は歩き出す。



――前へ。――
< 249 / 313 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop