、ほんとは好きだよ…
「……新君。」

「……本当はこんなこと、望んじゃいけないのかもしれない。俺は優姫に辛い思いさせたし、こんな俺じゃもう優姫を守ってやれるかわからない。……それでも、もし優姫が……俺を選んでくれるなら。」



新君は、私の手をとって、続けた。

「もし、俺といる道を選んでくれるなら、もうこの手は離さないから。絶対。死ぬまで、いや、死んだってそばにいる。」

涙が出そうだった。
……嬉しくて、嬉しくて。

でも、

―優姫、ずっと笑ってて……―



……そうだ、笑わなくちゃ。

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