、ほんとは好きだよ…
冷たい風が、私達の間を通り抜ける。



しばらく、二人共何も言わなかった。

私は……次の言葉がみつからない。




すると、徹平のため息が聞こえてきた。

「……やっぱ、そうか。」

「徹平……。」

「優姫をみてたんだ。気付かないわけないだろ?お前の記憶の中のあいつにも、現実のあいつにも、完敗だ。お前はあいつの話をする時幸せそうだった。何となく、わかってた。あいつがみつかったって聞いた時。優姫があいつを選ぶこと。」

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