、ほんとは好きだよ…
徹平がゆっくり近付いてくる。
私は、動けなかった。
あまりにも徹平が真剣な表情で。



徹平は、私を抱き締めた。

そのぬくもりは、新君とは違った。



新君は、私の全てを優しく包み込んでくれる優しさがあって。

徹平は、力強くて、少しだけ強引で。



もう少しだけ、ここにいたかった。







……もう少しだけ。



もう少しだけこのままで………。









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