、ほんとは好きだよ…
「えっ……教室の席まで隣！？」

「おい、あからさまに嫌な顔すんなよ。」

「……だって。」

入学式を終えて教室へ。
入学式ではクラスごとに集まっていたため、先ほどの人、染谷新が同じクラスということはわかっていた。
しかし、入学式だけではなく教室の席まで隣だとは……。

「…仕方ないだろ。出席番号順なんだから。」

「そうだけど……。」

「……ハァ。」

なんでため息まで吐かれなきゃいけないんだ、と思っていると……

「さっきは、ゴメンな？いきなり名前のこと悪く言って。別にほんとに変だと思ったんじゃなくて。席隣だったからとにかく話しかけようとしただけだったんだ。」

と、いきなり謝られた。


……なんだ。
この人、いい人かも。

「もういいよ！私の方こそゴメンね？」

「いや、俺が悪いから。とにかく、これからヨロシク！優姫……って呼んでいいかな？」

「もちろん！私も新君って呼んでいい？」

「おうっ！」




これが、私の初恋のスタート地点。

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