、ほんとは好きだよ…
直ちゃんと新君がそんなこと話しているなんて、私は知るよしもなく。
「直となんかあった?」
「卓斗君……よく、わからないんだ。私、何かいけないこと言っちゃったのかな?」
「……まぁ、新が話聞いてるから、大丈夫だろ。戻ってくる頃には直もケロッとしてるよきっと。」
「ふふっ!信頼してるんだね!」
「あいつは信用できる。俺、どんなことがあってもあいつを裏切りたくない。一番大切な友達だからな。」
卓斗君はそういって笑った。
……卓斗君?きっと新君も同じように思ってるよ。
素敵な友情だね。
でも、私はこの時、卓斗君の言葉の意味を全て理解したわけじゃなかったんだ。
そして、様々な思いが交差するなか、私達の夏休みは過ぎていった……。