空は虹色、心は君色
順位は9番目だった。
2投3投と投げ終え、記録は32m27cmまで上がり、順位も7番目になっていた。
周りの人たちが次々とスパイクの紐に手をかけ、普通のシューズに履き替えている。
シューズが100mのスタート地点にある明はスパイクの紐を緩め、長椅子に腰掛けて試合終了を待った。
全ての計測が終わり、審判が選手を集める。
「今から決勝に進むベスト8を投擲順に発表します。1番目・・・」
「はい。」
背の高いポニーテールの女の人が返事をした。
「2番目、美灘…中学、柳沢明」
「……」
「柳沢さん、いますか。」
「…はい。」
まさか残ると思っていなかった明、そして多くの人からの視線を感じた。