空は虹色、心は君色
「ええよ。ええんよ。何たって、生まれてから今まで何するんもずっと一緒やったもんなぁ~。」
ニヤニヤしながら覗きこんでくる春華に顔が赤くなっていくのが分かる。
「ほんっっとに、妄想もいい加減にしや!」
ペダルをぐんと踏み前に出る。
そのまま塾の駐輪場…玄関前に乱暴に自転車を突っ込む。
「もぉ~。そんな怒るなや。寂しいんやろ?」
追いついた春華がいそいそと自転車からおりる。
「……あたり前やん。ずっと一緒やったのに。」
「えっ?」
「なんでもないっ!」
荷物を下ろしながらぐちぐち言い合いをしていると、家の中からおばさんが顔を出した。
「春華くんに明ちゃん。みんな揃ってるから早く中に入り。」
「「はーい」」