空は虹色、心は君色
セミロングの髪が乾いてきた頃、1階からしのぶちゃんの声が聞こえた。
春華は雑誌を閉じ、明はドライヤーと鏡を片付けた。
「何してるん?」
タンスをいじっている春華。
飛んできたのは黒のジャンバーだった。
「えっ?」
「寒いやろ?それ着とけや」
「あっうん、ありがと」
部屋を出ながらジャンバーの袖に手を通す。
自然と笑みがこぼれる。
「やっぱハルってでかいよね」
「そりゃ男ですから。てかお前が小さいんやろ。」
「いやいや、これでも全国平均よりかはでかいから。」
「あーそーですかー」