特別な言葉なんていらない
茜は叫ぶように言った。
俺は茜に謝るので必死やった。
「ごめん!
ほんまごめんっ!!」
「謝っても知らない!!
真なんて大っ嫌い!!!」
「茜っ…!!」
俺は茜を抱きしめた。
「何すんのっ…離してよ!!」
「ごめん…ごめんな茜……」
茜は暴れるのをやめて泣きわめいた。
「真なんか…大嫌いだよ…」
俺は茜を強く抱きしめた。
許してもらえるなんて思ってへん。
けど、今の俺にはこうすることしかできひんかった。
「茜………
茜に何があったのか俺には関係ない。
けど、茜がいつまでも悩んでんのは嫌やねん。
茜には…心から笑ってほしいんや。
やから……何があったのか俺に話してくれへんか?
俺、茜の力になりたいねん」
俺は今の気持ちを素直に伝えた。
俺のこと好きになってくれとは言わへん。
けど俺は茜の力になりたいんや。
「真………
今から言うこと聞いても、あたしのこと軽蔑しない?」
突然茜が口を開いた。
「するわけないやろっ!
何があったか話してくれるんか?」
茜は黙って頷いた。
そして、茜の口から告げられたのは衝撃的な内容やった。