【完】アップルパイ。~ズット君ノ隣デ~
*大介目線
良かった。
桜ちゃんは思ったよりも笑っている
俺の前だから強がっているだけかも分からないけど。
桜ちゃんは拓海の本棚をあさっている
そうやってはしゃぐ姿をいつも優姫に重ねていた
優姫の死を認めていたけれど、心の奥底では信じたくない気持ちがいまだにある
99%は認めている
でも1%まだ生きているんじゃないかと思ってしまう時があるんだ
まぁ俺は桜ちゃんを優姫の代わりにする気なんかないけど。
だけど、桜ちゃんを見ると少し胸が熱くなる。
でもおかしいよな?
俺は桜ちゃんと10歳も歳が離れてるんだ
“恋に歳なんて関係ない”って言うけど、実際そんな簡単じゃない
だって、だってさ、この桜ちゃんはまだ中学生だぞ?
つい最近までランドセルしょって小学校に通ってたんだぞ?
俺はそう心にいい残し「そろそろ部屋に戻ろう」といって部屋を出た